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M&A一般 2024.4.24 配信

【M&A検討中の経営者必見】売り手側がM&Aの仲介会社を選ぶポイントは? シリーズ①

【M&A検討中の経営者必見】売り手側がM&Aの仲介会社を選ぶポイントは? シリーズ①

売却した会社の将来を託すM&A仲介会社


後継者不足などを背景として、会社の売却を望む中小企業経営者は少なくありません。M&Aは事業承継問題を解決する効果的な手段になりますが、悩みのタネとなっているのがどこに相談すれば良いのか分からないというもの。多くの経営者は初めての経験であり、不安に感じるのはもっともだと言えるでしょう。

 

相談先として有効なのは、M&A仲介会社をはじめ税理士、メインバンクなどの金融機関、商工会議所、事業承継支援センターなど多岐にわたります。この中でも仲介会社に依頼が多く集まっているのは、M&Aをトータルで依頼できることや、買い手候補となる会社のネットワークが広いこと、中小企業をメインに扱っていること、スピードが速いことなどのメリットが際立っているためです。

 

ただし、M&A仲介会社も数が多く、何を基準にして選ぶべきか悩む経営者も多いはず。選ぶ際のポイントを解説します。

仲介会社の主な役割と立ち位置


M&A仲介会社の役割は、売り手と買い手を繋ぎ、M&Aを成約へと至るサポートを行うことです。中立的かつ客観的な立場で、双方の条件を擦り合わせて着地点を見出すサポートをします。案件を担当するコンサルタントはバランス感覚が優れ、売り手と買い手が満足する条件を引き出し、友好的なM&Aを成立させることがほとんどです。

 

M&Aは企業価値の算定や買収スキームの策定、デューデリジェンスという専門家による財務などの調査といった、膨大な実務作業が発生します。仲介会社は専門家とのネットワークを築いており、必要な事務処理や手続きを任せることができます。経営者は決算書や契約書など、M&Aに必要な書類を揃えれば問題ありません。

仲介会社を選ぶポイント①:ネットワークが広い


何をもってM&Aを成功と言えるか。それは譲渡した後も会社が成長して顧客や取引先との関係が継続し、従業員の雇用を維持した上で社会に貢献し続けることです。決して譲渡金の大きさではありません。

つまり、会社を売却した後のシナジー効果を最大化できるかが、売り手側にとってのキーファクターとなるのです。

 

そのため、M&A仲介会社を選ぶにあたっては、広範なネットワークを持っているかどうかが極めて重要です。いかなる仲介会社も売り手と買い手の候補となるネットワークを築いています。この繋がりの中から事業の成長に最適であり、希望の条件に沿う候補を探し出すのです。

買い手候補を探す際は、事業内容だけでなく企業風土や経営方針など、様々な要素が加味されます。シナジー効果が最も高まると予測される企業を掘り当てるためには、企業ネットワークの広さと深さがある仲介会社でなければやり切れません。

 

ただし、十分なネットワークを構築していても、M&Aに対して熱量の低い仲介会社では意味がありません。上場している大手企業などは、どこも全国規模のネットワークを築いています。しかし、大量の案件をさばいているため、売上5億円以下の規模の案件は手が回らないことや新人コンサルタントが担当することがあります。技能や熱量の低い状態でプロジェクトが進むと、満足できる結果になりません。

 

仲介会社に相談する際は、ネットワークを築いているかどうかと、企業規模に関係なく親身になって相談に乗ってくれるかどうかを見極めましょう。

仲介会社を選ぶポイント②:組織的に課題可決が行える体制づくりができている


中小企業のM&Aは、基本的に一人のコンサルタントがプロジェクトを進行します。担当者は交渉の着地点を見出して、売り手と買い手の妥協点を引き出します。そして条件を擦り合わせて成約へと導くのです。

担当者は複雑なプロセスの全工程に関わり、大量の事務処理も行います。M&Aの成功のカギはコンサルタントが握っていると言えます。

 

担当者が業界の知識を持ち合わせ、円滑に交渉を行えるかどうかを確認してください。多くの仲介会社は過去の実績を公式ホームぺージなどに掲載しており、担当者の役割や仕事に対する思い、売り手・買い手の感想を掲載しています。

そのような記事に目を通すと、過去のM&Aがどのように行われていたのかがわかります。

単純に売り手や買い手の言い分を丸呑みするコンサルタントは一流とは言えません。時には提言や提案をし、M&Aの成功というゴールに向かって伴走するタイプが相応しいでしょう。

 

ただし、組織運営が一部の担当者に偏ったり、属人的になっている仲介会社は要注意です。コンサルタントの当たり外れが大きくなってしまうためです。優秀な仲介会社は各担当者が十分な力を発揮できるよう、バックオフィスを整えて必要な実務研修を実施し、業界知識を深めるためのセミナーなどを適宜行っています。

 

組織体制が整っているかどうかも仲介会社を選ぶ際の重要なポイントの一つです。

 

十分に組織が育っている会社は、円滑にプロジェクトを進行します。

仲介会社と業務委託契約をしても、必ずしも買い手候補が見つかるわけではありません。その場合、仲介会社の担当者からの連絡が途絶えてしまうことがあります。

組織体制が十分な会社は、定期連絡の日時やルールを決め、双方が状況確認を行える仕組みを構築してくれます。成約まで円滑に進むのです。

仲介会社を選ぶポイント③:十分な実績を持っている


中小の仲介会社の場合、特定の業界に強みを持っていることが少なくありません。多くの会社はホームぺージに得意とする業界や領域を掲載しています。それと同時に実績がどの程度あるのかを確認しましょう。支援している実績が多ければ、その分ノウハウが十分に構築されている会社だと言えます。

 

M&Aにおける企業価値算出の難しさは、原価率などの基準をもとに計算できないことにあります。様々なフレームワークを使って企業価値を割り出しますが、必ずしもすべてを合理的に説明できるわけではありません。その点、十分な実績を持っている会社はノウハウが確立されているため、過去の事例などを踏まえた上で、納得できる説明を受けられる可能性が高まります。

 

「【M&A検討中の経営者必見】売り手側がM&Aの仲介会社を選ぶポイントは?」のシリーズ②では、仲介会社の契約内容や手数料について詳しく説明します。

執筆者 コンサルタント/ライター フジモト ヨシミチ

外食、小売り、ホテル業界を中心に取材を重ねてきた元経営情報誌記者。
現在は中小企業を中心としたコンサルティングと、ライターとして活動しています。
得意分野は企業分析とM&Aです。