ホンダと日産の経営統合破談で日産の去就はいかに？

ホンダ・日産経営統合破談——日産の行方は？

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2025年初頭に報じられたホンダと日産の経営統合交渉。しかし、わずか数カ月でこの話は破談となりました。

この統合が実現すれば、日本を代表する自動車メーカー二社の結びつきが生まれ、トヨタに次ぐ巨大グループが誕生する可能性もありました。では、この破談によって日産の未来はどうなるのでしょうか。

統合破談の背景

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ホンダと日産は、EV（電気自動車）や自動運転技術の開発で協力関係を築こうとしていたものの、根本的な経営方針の違いが壁となりました。

交渉決裂が決定的となったのが、ホンダの日産に対する子会社化の提案。ホンダは経営不振に陥った日産の大規模なリストラ策に期待しており、それが経営統合の譲れないポイントでした。しかし、日産は海外の生産拠点の縮小など、大ナタを振るうことはしませんでした。

こうした意志決定の弱さ、遅さにホンダが痺れを切らし、子会社化の提案に踏み切ったと見られています。

日産はどこへ向かうのか？

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統合が実現しなかったことで、日産は引き続き単独で生き残る道を模索することになります。具体的には以下の3つのシナリオが考えられるでしょう。

 

①ルノーとの関係を再強化
2023年以降、日産とルノーは「対等な関係」を目指してアライアンスの見直しを進めてきました。統合破談を受けて、日産はルノーとの協力を深め、EV・電動化の分野でより強いシナジーを追求する可能性があります。特にルノーが分社化したEV部門「アンペア」に日産が出資したことは、その布石とも言えます。

②単独路線の強化
日産は独自の電動化戦略「Nissan Ambition 2030」を掲げており、2020年代後半には全世界でEV・ハイブリッド車の比率を大幅に高める計画です。ホンダとの統合なしでも、自社開発を進め、アリアや軽EV「サクラ」といった既存の成功事例を軸に成長を図る可能性もあります。ただし、単独での開発には巨額の投資が必要となり、財務的な負担が重くなることは避けられません。

③新たな提携先を模索
ホンダとの統合が破談となった今、日産が他のメーカーとの提携を探る可能性もあります。特に、EV技術やバッテリー供給で強みを持つ中国企業や、米国の新興EVメーカーとの連携が考えられるでしょう。ただし、これまで日産は自前主義とアライアンス戦略を組み合わせた経営を行ってきたため、どこまで新たな提携に踏み切るかは未知数です。

提携先として濃厚な会社の一つが台湾の鴻海。劉揚偉会長はルノーが保有する日産株の取得に向けて交渉したことを認めています。ただし、日産株取得による企業買収ではなく、あくまで協業を目指していることを強調しました。

まとめ

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今回の統合破談は、日産にとって痛手ではありますが、決定的なダメージとは言い切れません。ルノーとの関係を再構築しながら、独自の電動化戦略を推し進めるか、新たなパートナーを見つけるか、日産は岐路に立たされています。

統合という大胆な選択肢は消えたものの、今後の日産の動きは、日本の自動車業界だけでなく、世界のEV市場の行方を左右する重要な要素となるでしょう。