アセアンのクロスボーダーM&Aで成功する秘訣と失敗するパターン

アセアンのクロスボーダーM&Aで成功する秘訣と失敗するパターン
2022年のアセアン地域におけるM&A件数は、2022年のアセアン地域におけるM&A件数は、上半期が230件、下半期が243件と、通年で473件となりました。これは、前年の2021年と比較しても遜色ない水準であり、M&A活動は堅調に推移しています(KPMG「ASEAN M&Aのトレンド – Newsletter Vol.7」)。
トレンドとしては悪くなく、日本のクロスボーダーM&Aも目立っています。今回はいわゆる“アセアン地域”でのM&Aについて、現場目線で解説できればと思います。

アセアンは今、伸び盛りの“旬”マーケット
まず前提として、アセアン諸国、つまりインドネシア、ベトナム、タイ、フィリピン、マレーシアあたりは、いままさに「人口ボーナス期」の真っ只中。特にインドネシアやフィリピンなんかは、30歳以下の人口比率が5~6割で、マーケットとしての成長性はピカイチです。
で、こういうマーケットに、今、日系企業さんがどんどんM&Aで入ってきてるわけですが、現地ではどう見られてるかっていうと…「歓迎されてるけど、信用がカギ」です。
「カネより人」のM&Aがうまくいく
M&Aって、日本だと「買って終わり」ってイメージあるかもしれませんけど、東南アジアでは「その後の付き合い」が大事。現地の経営陣やスタッフとの信頼関係、これを築けないと、買収しても人が辞めちゃって回らない、ってことも普通にあります。
「社長が現地に腰据えて、ちゃんと飲みに付き合って、結婚式にも顔出して…」って企業は、現地に根付いてすごく成功してますね。逆に、数字だけで判断して、DD(デューデリジェンス)も表面だけで済ませた会社は、撤退も早かったです。

中小企業だからこそ、アセアンM&Aにチャンスあり
よく「うちは小さい会社だから、M&Aなんて無理」と思われがちですが、実は逆。東南アジアでは、ある程度“手の届くサイズ”の地場企業が多いので、日本の中堅・中小企業でも、リアルに相手になります。
たとえば、ベトナムのある製造業の案件では、年商2桁億円規模の日本の会社が、現地の会社を買収して、うまく生産拠点として展開したケースもあります。もちろん、言葉や文化の壁はありますけど、そこは経験豊富な現地パートナーと組めば何とかなります。
アセアンM&Aは「スピード勝負」
意外と知られてないんですけど、アセアンのM&Aは“スピード感”が命です。日本みたいに「稟議が1年かかる」みたいに動いてると、話はすぐ流れます。
現地のオーナー企業って、「売ろうかな」と思った時が本気タイミングなんですよ。そこに「じゃあ今週末に会いに行きます」って言えるかどうか。これで勝負が決まることも多いですね。
最後に一言
日本のマーケットはこれから確実に縮小していきますが、アセアンはこれからが本番。しかも、今はまだ“日系ブランド”が通用するフェーズです。
「ちょっと気になるな…」くらいでも、現地に一度足を運んでみるのが第一歩。お気軽にご相談ください。

執筆者 AI×編集部
この記事は、AIの分析力と人の洞察力が融合して生まれました。テクノロジーと経験が織りなす深い知見をお楽しみください。内容の真偽については編集部が確認しておりますが、完全な保証をするものではありません。